FXとの出会い
同じマーケット物に、FXがあります。(FX取引の仕組み)
興味はありましたが、とにかくリスクが大きい、平日は24時間パソコンに張り付かなければいけない、というイメージがあったため、敬遠していました。
しかし、色々と調べていくと、これまで私が持っていたイメージとは全く異なる世界があることも分かりました。
待つFX
なにかの折に、えつこさんという子育て中の女性が書かれた「待つFX」という本に出会いました。
FXで勝つ要諦(ようてい:最も大事なところ)は、チャートが自分の得意とする形になるまでひたすら待つことだ、ということです。
言わば、「FXとは待つことと見つけたり」ということでしょうか。
FXをやっている方にとっては当たり前のことかもしれませんが、私の心には非常に新鮮に響きました。
FXで利益を出すには、安く買って高く売る、あるいは高く売って安く買い戻すの二通りの方法があります。
例えば、①米ドルを130円で買って、140円で売る、あるいは②米ドルを130円で売って、120円で買い戻す、といったようなものです。
①の方が感覚的にわかりやすいので、①の手法をとるとします。
次に、どういう局面になったら米ドルを買うか、という問題が出てきますが、
- Ⓐ現在の米ドルレートは十分に安いと思う。きっと高くなるから今買おう
- Ⓑ米ドルレートはもう少し安くなりそうだ。そうなったら買おう
- Ⓒ米ドルレートは高くなり始めたから、この流れに乗って今買おう
しばらくトレーディングをやっていると、その中でも勝率の良いものが見つかります。「待つFX」とは、チャートがその形になるまでひたすら待ちましょう、ということです。
リピート系のトレーディング手法
「リピート系のトレーディング手法」とは、例えば米ドルを130円で買って140円で売るという注文を予めセットで入れておき、思惑通りに利益が得られたら、元々の注文を入れなおすというトレーディング手法です。
為替レートは海面の波のように上下動を繰り返しますから、為替レートが一定のレンジで動く限り、利益が自動的にどんどん貯まって行きます。
「待つFX」と対比すると、「待つ」のではなく、「先回りして新規注文と決済注文を入れておく」ということで、本質的には同じものと考えることが出来ます。
リピート系のトレーディング手法には様々なものがありますが、私はグルグルトレインを使っています。
リピート系のトレーディング手法の長所
リピート系の最大の特長は機械的に運用できる手法
- 株式投資では銘柄選びやタイミングで勝ち負けが決まりますが、リピート系では、対象の為替ペアを選択した後は、為替の動きに身を任せる運用となります
- 株式投資のような、多大な時間・労力を要する「銘柄選び」から解放されます
- 決済されたというメールがFXブローカーから届いたら手の空いた時間に注文の再エントリーを行うだけ
- 予め注文を入れておく手法のため、利益確定のタイミングで迷わない。精神的なストレスも発生しない。
- 株でもFXでも、投資金額が小さいうちは、損が出ても大きくはならないので、利益が出るまで辛抱強く待つことができます
- しかし投資金額が大きいと、大きな損が出る可能性が常に頭の隅にあり、十分な利益が出るまで待つことができません
- リピート系のトレーディング手法では、決済注文を予め入れておくので、決済のタイミングで迷うという、トレーディングにおける最大の悩みを抱えることがありません
通常のFXトレードのイメージ:鵜飼
リピート系手法のイメージがつかめない方がいらっしゃるかもしれませんので、もう少し具体的に、古代の鮎(あゆ)漁に例えて説明したいと思います。
ざっくりとしたイメージがつかめると思います。
先日、長良川の鵜飼(うかい)を見物してきました。
これは、鵜(う)というあひるに似た水鳥の喉(のど)を縛って魚を呑み込めないようにしたうえで、犬の散歩の時に使うリードの役目をする紐をつけて、川面に放ちます。
鵜は、水中にいる鮎を見つけると、水中にもぐって鮎を捕ります。
鵜匠は鵜の喉が膨らんでいるのを確認すると紐をたぐって鵜を船上にあげ、呑み込もうとした鮎を吐き出させます。
私にはこの鵜の動きが一般的なFXトレードに見えます。
すなわち、川面に放たれた鵜は水中を凝視し(モニターに張り付いて為替チャートをずっと凝視し)、岩陰などに鮎が隠れているのを見つけ(自分の得意なチャートの形になり)、水中にもぐって鮎を呑みこんだら(ポジションテイクし、差益が出たら決済し)、鵜を船上に引き上げて鮎を吐き出させます。
リピート系のイメージ:仕掛け
別の漁の仕方として、仕掛け(「もんどり」等)を川底に沈めておくという方法があります。
上流側に向かう入口がある仕掛けと、下流側に向かう入口がある仕掛けの2つをセットにして、川の流れに沿って一定の間隔で設置します。
この仕掛けは一度に一匹しか捕らえることが出来ません。
鮎の群が下流から上流に向かってやって来ると、その中の一匹が仕掛けに掛かります。
更に上流に向かうと、別の一匹が仕掛けに掛かります。
鮎の群れはあるところまで上って行くと、反転して今度は下流に向かい、一匹ずつ仕掛けに掛かることになります。
上流に向かったり、下流に向かったりを繰り返すと、同じ仕掛けに何度も掛かることになりますが、注意すべきことは、
仕掛けには一度に一匹しか入りませんから、仕掛けを引き上げ、鮎を取り出さないと、次の鮎を捕まえることが出来ない、ということです。
FXと関連付けると、仕掛けをセットし(注文を出す)、鮎が仕掛けに入ったら(ポジションテイクをして、差益が出て決済されたら)、仕掛けを引き上げ、鮎を取り出して、再度仕掛けを川底に沈める(注文の再エントリーを行う)という作業を繰り返します。
リピート系のメリット
「鵜の目鷹(たか)の目」という古くからの言葉があります。
ググってみると「ちょっとしたものでも見落とすまいと、注意を集中して捜すこと。またその目つき。」とありました。
スキャルピングやデイトレードといった一般的なFXトレードでは、それこそ鵜の目鷹の目でPCモニターを長時間見つめていなければなりません。
リピート系はそれとは真逆で、仕掛けを設置したら(注文を出したら)、外出してもよし、好きなことに没頭したり、家事や仕事に集中することもできます。
鮎が仕掛けに掛かったかどうかは、見回らないと分かりませんが、FXの場合は、FXブローカーがメールで知らせてくれます。
メールが届いたら、手の空いた時間に注文の再エントリーを行えばよいのです。