平井FP行政書士事務所

 ファイナンシャル・プランナー(CFP®) / 行政書士
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FXとの出会い

同じマーケット物に、FXがあります。
興味はありましたが、とにかくリスクが大きい平日は24時間パソコンに張り付かなければいけない、というイメージがあったため、敬遠していました。

待つFX

なにかの折に、えつこさんという子育て中の女性が書かれた「待つFX」という本に出会いました。
FXで勝つ要諦(ようてい:最も大事なところ)は、チャートが自分が得意な形になるまでひたすら待つことだ、ということです。
言わば、「FXとは待つことと見つけたり」ということでしょうか。
FXをやっている方にとっては当たり前のことかもしれませんが、私の心には非常に新鮮に響きました。

自動売買機能:EA(Expert Advisor)

また、この本で、MT4というトレーディングツールでEA(Expert Advisor)という機能を使えば、FXの自動売買が出来ることを知りました。
パソコンのプログラムを作るのが趣味だった私は、証券会社のトレーダーが株の自動売買プログラムを開発しているのを横目で見ながら、自分もいつかPCを使ってやってみたいと思っていましたので、これだ、と飛びつきました。

「自分の得意な形になるまで待つ」ことをPCにやらせればよいのではないか、と考えたのです。

FX未経験の私は、2016年7月に少額で取引が出来るSBI FXTradeに口座を開き、手動でエントリーを行って経験を積むと同時に、EAを勉強し、プログラムを書いてはバックテスティングを行うことを繰り返し、同年12月19日に実際にプログラムを稼働させてみました。
当たり前の結果ですが、事前のバックテスティングでは何とか利益が出るものの、本番では利益は出ません。
2016年は18,987円のマイナスで終わりました。

その後2年間、様々な指標を試し、果ては、EAでマーチンゲール手法を使ってみるという、今から思うと大変な危険を冒したりもしながらも、運が良かったのか、何とか、年間黒字を維持できました。

グルグルトレインとの出会い

2018年に、WEBで「グルグルトレイン」なる手法を目にし、 10/15から半信半疑で試してみたところ、予想外の成果を得ました。

グルグルトレインはリピート系に分類されるFXの取引手法で、これにユニークなリスク軽減策を施したものです。
ここでは、リピート系の取引手法について簡単な説明をし、次頁でグルグルトレインが施した工夫について説明します。

リピート系の取引手法ではまず、ある通貨ペアを x で買って x+p で売る注文を入れておきます。
為替レートが動いて x で約定してポジションとなり、更に動いて x+pで決済されたら、決済された注文と全く同じ注文を再エントリーします。
為替レートは海面の波のように上下動を繰り返しますから、あるとき x まで戻ると再エントリーされた注文が約定されてポジションになり、再度 x+p まで到達すると決済されます。
これが繰り返されることにより、為替レートが一定のレンジで動く限り、利益が自動的にどんどん貯まって行くというものです。
「待つFX」と対比すると、「待つ」のではなく、「先回りして新規注文と決済注文を入れておく」ということで、本質的には同じものと考えることが出来ます。

効率性を高めるため、注文ペアを一定の為替レート間隔で並べたり、x で売って x-p で買い戻すという注文ペアを加えて両建て注文にしたりします。

リピート系の最大の特長は機械的に運用できる手法だということです。株式投資では銘柄選びやタイミングで勝ち負けが決まりますが、リピート系では、対象の為替ペアを選択した後は、為替の動きに身を任せる運用となり、FXブローカーから決済されたというメールが届いたら手の空いた時間に注文の再エントリーを行うだけです。
必要な労力も精神的な負担もわずかなものとなります。

リピート系手法のイメージがつかめない方がいらっしゃるかもしれませんので、もう少し具体的に、古代の鮎(あゆ)漁に例えて説明したいと思います。
ざっくりとしたイメージがつかめると思います。

先日、長良川の鵜飼(うかい)を見物してきました。
これは、鵜(う)というあひるに似た水鳥の喉(のど)を縛って魚を呑み込めないようにしたうえで、犬の散歩の時に使うリードの役目をする紐をつけて、川面に放ちます。
鵜は、水中にいる鮎を見つけると、水中にもぐって鮎を捕ります。
鵜匠は鵜の喉が膨らんでいるのを確認すると紐をたぐって鵜を船上にあげ、呑み込もうとした鮎を吐き出させます。

私にはこの鵜の動きが一般的なFXトレードに見えます。

すなわち、川面に放たれた鵜は水中を凝視し(モニターに張り付いて為替チャートをずっと凝視し)、岩陰などに鮎が隠れているのを見つけ(自分の得意なチャートの形になり)、水中にもぐって鮎を呑みこんだら(ポジションテイクし、差益が出たら決済し)、鵜を船上に引き上げて鮎を吐き出させます。

別の漁の仕方として、仕掛け(「もんどり」等)を川底に沈めておくという方法があります。

上流側に向かう入口がある仕掛けと、下流側に向かう入口がある仕掛けの2つをセットにして、川の流れに沿って一定の間隔で設置します。
この仕掛けは一度に一匹しか捕らえることが出来ません。

鮎の群が下流から上流に向かってやって来ると、その中の一匹が仕掛けに掛かります。
更に上流に向かうと、別の一匹が仕掛けに掛かります。
鮎の群れはあるところまで上って行くと、反転して今度は下流に向かい、一匹ずつ仕掛けに掛かることになります。
上流に向かったり、下流に向かったりを繰り返すと、同じ仕掛けに何度も掛かることになりますが、注意すべきことは、 仕掛けには一度に一匹しか入りませんから、仕掛けを引き上げ、鮎を取り出さないと、次の鮎を捕まえることが出来ない、ということです。

FXと関連付けると、仕掛けをセットし(注文を出す)、鮎が仕掛けに入ったら(ポジションテイクをして、差益が出て決済されたら)、仕掛けを引き上げ、鮎を取り出して、再度仕掛けを川底に沈める(注文の再エントリーを行う)という作業を繰り返します。

「鵜の目鷹(たか)の目」という古くからの言葉があります。
ググってみると「ちょっとしたものでも見落とすまいと、注意を集中して捜すこと。またその目つき。」とありました。

スキャルピングやデイトレードといった一般的なFXトレードでは、それこそ鵜の目鷹の目でPCモニターを長時間見つめていなければなりません。

リピート系はそれとは真逆で、仕掛けを設置したら(注文を出したら)、外出してもよし、好きなことに没頭したり、家事や仕事に集中することもできます。
鮎が仕掛けに掛かったかどうかは、見回らないと分かりませんが、FXの場合は、FXブローカーがメールで知らせてくれます。
メールが届いたら、手の空いた時間に注文の再エントリーを行えばよいのです。