平井FP行政書士事務所

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グルグルトレインの動きの一例:1円グルトレ

初期設定:この時の為替レートは99.95円、値幅は50銭、サポートロングと仮定する

下の図のように、1単位の同建て値の買い注文・売り注文を両建てしたものを一定間隔で配置する。ここでは10銭間隔。
買い注文、売り注文とも、50銭の値幅が取れたら決済するよう決済指値を入れておく。
(FX業者の注文画面では、新規の建て注文と決済注文を同時発注できるIFD(If-Done)注文が用意されている)
これに10単位の決済指値なしの買い注文を追加する。(これを「サポート注文」と呼ぶ)

為替レートが99.95円から100.25円に変化した時

注文建値100.00の①、⑪、❶、100.10の②、⑫、100.20の③、⑬は約定が成立し、ポジションとなる

①、②、③および❶は評価益(含み益)
⑪、⑫、⑬は評価損(含み損)

累計実現損益:0.00
評価益計  :2.95
評価損計  :0.45
ネット損益 :2.50

為替レートが100.25円から100.55円に変化した時

①は決済される。
新たに、④、⑭、⑤、⑮、⑥、⑯の約定が成立し、ポジションとなる
②、③、④、⑤、⑥および❶は評価益(含み益)
⑪、⑫、⑬、⑭、⑮、⑯は評価損(含み損)

累計実現損益:0.50
評価益計  :7.20
評価損計  :2.25
ネット損益 :5.45

決済された①の再エントリー

決済された①の注文を再エントリーする
注文建値100.00、決済注文100.50
グルグルトレイン運用中の主な作業は、この「再エントリー」だけ!!!
累計実現損益:0.50
評価益計  :7.20
評価損計  :2.25
ネット損益 :5.45

為替レートが100.55円から99.95円になった時

再エントリーした注文建値100.00の①は、約定が成立しポジションとなる。
注文建値100.50の売りポジション⑯は決済される。

累計実現損益: 1.00
評価益計  : 1.25
評価損計  : 2.30
ネット損益 :-0.05

決済された⑯の再エントリー

決済された⑯の注文を再エントリーする

累計実現損益:1.00
評価益計  :1.25
評価損計  :2.30
ネット損益 :0.05

時間の経過とともに実現益が一方的に積み上がって行く

この例では、為替レートが100.00円~100.90円の間で動いている場合、評価益、評価損が上下に変動するものの、時間の経過とともに実現益が一方的に積み上がって行きます
これが「リピート系」と呼ばれる運用手法の特長です。

「サポート」ポジション

「サポート」ポジションを建てているのが「グルトレ」の工夫です。
サポートロングの場合、為替レートが上昇して行くと、両建てとなっていたポジションのうち、ロングポジションが次々に決済されていき、ショートポジションばかりがポジションとして残り、大きな評価損を計上します。その時、サポートロングポジションが評価益となって、ショートポジションの評価損を打ち消します。

1円グルトレの連結

為替レートが100.00円~100.90円の外に出てしまう恐れがある時には、上、あるいは下に1円グルトレを付け加えていきます。
これを「連結する」と表現します。

「グルグルトレイン」の「トレイン」とは「車両」を意味し、「グルグル」とはこれを連結していくイメージを表現しているとのことです。