平井FP行政書士事務所

 ファイナンシャル・プランナー(CFP®) / 行政書士
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運用を始める際の望ましい運用体制の遷移

ここで紹介した手法に興味を持ち、試してみたいと思った方がいた場合、その方への重要なアドバイスです。

私の経験からお薦めする、グルトレ運用開始後の各段階ごとの運用資金、通貨ペア、ロット、FX業者、運用手法、エントリー手法は下表のとおりです。

段階運用資金通貨ペアロットFX業者運用手法エントリー手法
3万円豪ドル円20通貨SBI FX基本的グルトレ手動
3万円豪ドル円20通貨SBI FX逆行対応グルトレ手動
~100万円豪ドル円~1,000通貨SBI FX逆行対応グルトレ手動
100万円~豪ドル円1,000通貨~みんなのFX逆行対応グルトレ手動
100万円~豪ドル円1,000通貨~楽天FX逆行対応グルトレ自動(自宅PC)
100万円~豪ドル円1,000通貨~楽天 FX逆行対応グルトレ自動(VPS)

(※)サポートロングの「逆行対応グルトレ」とは、逆行(市場レート下落)時のロングポジションの含み損急増を避けるため、ロングポジションそのものの発生を抑える工夫を施したものです。
   これに対し、元々のグルトレを「基本的グルトレ」と呼んでいます。

1)段階①の通り、必ず、少額・小ロットから始めてください

2)段階①を最低でも半年は続け、その後段階②に移行してください。段階①と②を合わせて最低でも1年は続けて下さい

段階①の基本的グルトレでは、急激な為替レートの変動により、FX会社から全決済を受ける可能性がありますが、資金を追加して全決済を避けようとしてはいけません
逆に、グルトレ運用の最大のリスクである全決済というプロセスを身をもって経験できる、良いチャンスと考えるべきです。

全決済されても、投資額3万円のうち、1万円程度は手元に残るはずです。
2万円も損をしてしまったと考えるのか、ある程度は残るのかと考えるかの違いは、今後の運用姿勢に大きく影響すると思います。

グルトレは機械的な運用方法のため、その仕組みや日々の作業にはすぐに慣れますが、FXでの運用が初めての人は、時間をかけて、為替の世界の仕組みを身をもって知ることが極めて重要です。
為替レートは各国の金融当局の政策に大きく影響されます。その背景には世界経済の情勢や地政学的リスク、それに加えて各国の政策があります。
また、運用対象の通貨ペアに対し、24時間、世界中の為替トレーダー、FX投資家が参加しているので、ちょっとした材料に対しても反応します。
24時間の間でも、主たる参加者が刻々と変化しますので、為替レートが動きやすい時間帯というものも存在します。
1年もFXを運用していると、これらのものが自然と分かるようになってきます。

逆行対応グルトレは、上述した様々な要因から受ける負の影響を限定する工夫を加えたものではありますが、全くのリスクフリーの手法というわけではありません。

3)FX業者

殆どのFX業者が、最小ロットを1,000通貨としている中、SBI FXは、1通貨から運用できる希少な業者です。御世辞にもグルトレ運用に向いている業者ではありませんが、グルトレ運用に耐えうる機能は備えています。グルトレ運用の最初の業者はここ一択でしょう。

1,000通貨以上の運用では、数多くの業者から好きなところを選べますが、グルトレ運用を考えた場合、みんなのFXがベストだと思います。
理由1)グルトレ運用では、数多くのロングとショートの両建ポジションを保有することになります。みんなのFXは豪ドル円の平時のスワップポイントが同値ですから、両建てポジション保有のコストを無視できます。
理由2)業者のWEBサイトから、注文データおよびポジションデータの取得が容易

(※)スワップポイント
FXにおいて豪ドル円のロングポジションを建てた場合、業者が銀行から円を借りてきて、豪ドルを銀行に預けるという経済行為が発生したと考えられるため、円金利の支払い額相当と、豪ドル金利の受取額相当が顧客にチャージされます。これがスワップポイントです。ショートポジションを建てた場合は、その逆が生じます。ほとんどの業者ではショートポジションに対するスワップポイントの方がロングポジションに対するスワップポイントより大きいので、両建てにすると、投資家はその差額を業者に支払うことになります。

4)EA(自動売買)

FXではMT4というアプリケーションのEA(Expert Advisor)という機能を使って、自動売買が可能です。
MT4はFX業者が提供してくれます。
EAで走らせるプログラムは購入することが出来ます。グルトレのロジックは簡単ですから、プログラム作成の経験者は自作もできます。
MT4口座を提供しているFX業者の数は少ないものの、いくつか存在します。
私自身は楽天FXのMT4口座を使っています。ロングポジションとショートポジションのスワップポイント差が小さいのが理由です。

5)VPS

MT4は自分のPC上で24時間稼働させても構いませんが、停電やPCの不調等のリスクを考えた場合、若干のコストはかかりますが、VPS(Virtual Private Server)というクラウド上の仮想PC上で稼働させた方が賢明だと思います。 私はKAGOYAのVPSを使っています。

6)運用実績

段階①および②の運用実績は運用実績ご参照。

徐々にロットを増やして実績を重ね、本格的にやってみようという結論を得たら、Ⓐ、Ⓑ、ⓒの中からご自分に最適な体制を選んでください。

運用はあくまで自己責任でお願い致します。